資産1億円へのロードマップ
こんにちは、kabuemonです。
専業投資家歴30年以上の大ベテラン、かぶ1000さんの著書をご紹介します。
「賢明なる個人投資家への道」
楽天ブックス日別ランキング(2022年1月16日現在)の投資・株・資産運用部門で13位を獲得しています。
著者のかぶ1000さんは、中学3年生から株式投資を始め、累計利益4億円を超えています。
投資家歴が長いということは、これまで多くの成功や失敗を繰り返されているだろうと思い、そのエッセンスを糧にすべく読ませていただきました。
お金の本質のお話から、実際に億り人になるための方法までをかぶ1000さんの目線で解説されています。
実際に投資未経験だった奥様とお母様も、かぶ1000さんの影響で投資を始め億り人になっているので、本書を実践することで億り人への近道になるのではないかと思います。
それでは、本書をご紹介していきます。
「賢明なる個人投資家への道」の概要
発売日 :2021年12月09日
著者 :かぶ1000
出版社 :ダイヤモンド社
ページ数:264p
<コンテンツ>
基礎編1 お金の本質を知る
基礎編2 お金は株式にするのが正解
応用編1 投資家として成長する
応用編2 株式投資の5つのステージ
番外編1 本質的な価値を見極める
番外編2 投資家としての五感を鍛える
<著者プロフィール>
かぶ1000(カブ1000)
個人投資家の間で絶大な人気を誇る名物投資家で、専業投資家歴30年以上の大ベテラン。中学2年生のときに株式投資を開始。会計系の専門学校卒業後、証券会社の就職の誘いを断って専業投資家の道へ。
前段ご紹介の通り、著者は専業投資家で長年勝ち残られている専業投資家さんです。
投資でお金を増やすための考え方が段階的に書かれているので、投資初心者からベテラン投資家までが参考になる内容になっています。
投資・資産形成に役立つ3つのポイント
ここからは、kabuemonが本書を読んで心に残ったポイントをご紹介します。
①お金の価値は70年間で1/8に下がっている
結論から言うと、お金の本質とは時間とともにその価値が徐々に下がっていくという傾向にあるようです。
現実問題、この70年間で日本円の価値は約8分の1になっています。
余ったお金は現金のまま持たないで、どのように保有するのが正解なのか。
その方法を考えていくのが資産運用の原点であり、その一つとして最適なのが株式投資なのです。
②覚えておきたい指標とかぶ1000さんのベース数値
自分以外の指標は大変参考になるので要チェックです。
個人投資家が最低限抑えておきたい三つのファンダメンタルズの指標
- PBR(株価純資産倍率)
- PER(株価収益率)
- FCF(フリーキャッシュフロー)
かぶ1000さんのベース数値
- PBR
PBR が高いと純資産に対して株価が割高、低いと割安と評価できる。独自の基準で0.5までが割安、0.4までが超割安、0.3以下は激安と評価。
- PER
PERの逆数(その数に掛け合わせると1になる数)を株式益回りとして参考にしている。例えば、 PER 10倍なら毎年10%の益回り、 PER 5倍なら毎年20%の益回りと評価する。
③ リスクを減らす三つの分散投資法
分散投資には1投資スタイルで分散、2業種で分散、3株価のトレンドで分散、と主に三つの方法があります。
3つからどの方法を選ぶにしても、半年か1年ごとに値動きを定期的に観測して、投資判断が間違っていなかったかを検証することが欠かせません。
その振り返りによって、どういう分散投資が自分に合っているかを見定めていくようにしましょう。
投資初心者が明日からできる3つのポイント
本書を通じて、投資初心者の方が明日からでも取り組める内容を3つご紹介します。
①自分の頭で考えて自分に合った銘柄を見つける
自分の頭で考えて、自分に合った銘柄を見つけていく、という過程が大切であり、その積み重ねが株式投資で資産を築く第一歩です。
経験を重ねて自分なりの投資スタイルが確立できたら歯車が噛み合うようになり、かぶ1000さんと同じように600万円の元手が1千万円になり、やがて3,000万円まで増えるでしょう。
こうして地に足を付けた投資を続けていくと、その先に資産1億円がおぼろげに見えてきます。
地に足をつけるためには、自分に合った投資法を見つけて、それを貫くことが大切です。
ちなみに、かぶ1000さんは、株価変動率の低いバリュー(割安株)を選んで、じっくりと待つという投資スタイルが自分に合っていると感じているそうです。
②資金が小さいうちは値上がり益を狙った投資用メインにすべき
配当利回りの高い銘柄に投資しようとすると、選べる銘柄が限られてしまいます。
株価は企業の本質的な価値が上がるにつれて上昇していくものですが、配当金を多く出す企業は成熟産業や斜陽産業が多く、大きな株価上昇は望みが薄いです。
加えて、配当利回りは未来永劫補償されておらず、企業の収益が悪化してしまうと配当金が減らされることもあります。
配当利回りが高いというだけで、人気な銘柄では減配になると、株価は大きく下落する恐れがあるので注意しましょう。
③資産運用のステージによって手法や投資法を変える
一口に株式投資といっても色々なアプローチがあります。
現在の将来資産の目標額はもちろん、年齢やリスクはどこまで取れるかを考えることで、どのような手法が自分に最適なのかがわかってきます。
本書では、資産運用額と言うシンプルな切り口で、5つのステージに応じた資産運用ガイダンスをしています。
ここでは最初のステージのポイントをご紹介します。
資産運用額:500万円未満(年間期待運用収益:50万円未満)
ポイント
- 効率重視。 株式投資よりもタネ銭づくりに専念する
- 毎月の給料やボーナスに余裕があれば追加入金
- 節約は必須ある無駄なものをとことん排除する
- 分散投資と節約を兼ね、優待利回り5%以上の銘柄への投資もあり
- 身近で自分が得意な BtoC 分野から投資先を決める
- 最低2単元(通常200株)買ってみる
読み終えた感想
やはり「資産1億円へのロードマップ」が一番印象に残りました。
投資資金に応じた、投資方法や取り組み方が丁寧に記載されているので、投資スタイルのベースとして把握しておくことで、参考になる点は非常に多いと思います。
漠然と「億り人になりたい」と思い投資を始めた人には、まずこの本を読んでみましょう。
ゴールを目指すために、必要なステップを踏まなければならないことがよくわかります。
また、これから投資を始めようと考えている人にもオススメです。
導入部分でお金の本質がわかることもあり、株式投資を行うことへの心理的ハードルが大きく下げられるのではないかと思います。